- 歌曲
- 时长
简介
すんなりと聴き手を風にのせ誘い込み,迷宮に放り出す。ザバダックに在籍していたヴォーカルの小峰公子のふたりユニットの3作目は,ザバダックのヌシ・吉良知彦のプロデュース。マザーグースみたいなワクワクさせる不気味さもちらりとのぞく名盤。 真正面からぶつかってくる音楽も悪くはないが、個人的な好みで言えば、ちょいと斜に構えたもののほうが肩の力が抜けて楽しめる。その意味で、カラク“6年ぶり”のニュー・アルバムは適度な柔らかさと軽さが感じられ、無理なく当方の心にしみ込んできて飽きない。小峰公子のヴォーカルは、まさに虚実の狭間をぬうように、自由に流れていく。といっても、決して勝手に飛び跳ねているわけではなく、彼女の歌を包み込むサウンドがまた心地よい。その一体感が聴き手をもスイと引き込んで、なんともいえない空気の中に置いてくれる。こういうタイプの音楽はイメージばかり先行してしまうケースがままあり、えてして単調になりがちだが、この作品では極めて巧妙に構成されていて、吉良知彦の全体をきちんと把握したプロテュースの巧さにあらためて敬意を表する。言葉とメロディとサウンドがそれぞれの存在を明確に主張しながら、それでいてお互いを光らせるという、実に結構な“業物”といえる。