何も知らずに、ジャケットだけを見て買うみたいな、試聴やネットの普及で、今ではなかなかしなくなった行為で久々に買った一枚。というのは偶然、中古CD屋で見つけて、もろにインディーでマイナーなのはジャケの装丁を見ただけで分かったからで、ここで買わないと次に出会うことはない気がしたからだ。 シンプルなパステル画が醸し出していた印象は、少しクールなギターポップという感じがした。さて実際に拝聴してみると、予想通りスタイリッシュな音ではあったが、思っていたよりも随分とプロフェッショナルな音だった。良い意味で期待を裏切られた感じだ。そしてフレンチを主体としたおしゃれでハイセンスな音ではあるものの、根っこにはかなりジャズ要素が強くて、ある意味アダルトなシックさも持ち合わせている。インディーでここまでテクニックを持っていたことに正直驚かされた。音のトータルのクオリティは極めてハイレベルだと思う。これを見たからは、ぜひ探してみてほしい。それだけの価値あるうれしい発見。